6月からPCR検査センターが稼働します。

先日のブログでも少し触れましたが、南埼玉郡と北葛飾郡北部の医師会が合同でPCR検査センターを立ち上げましたが、これが6月1日から稼働することとなりました。
久喜市内でも多くの施設が手上げをし、持ち回りで医師が検査をしに行きます。今のところ、ウイークデーの午後1-3時で二人体制です。

ここでお知らせしておきたいのは
こちらには、直接患者さんが検査を受けに来ることはできないということです。
体調が悪い際には、みなさんはまずは最寄りの医療機関にかかっていただき、問診や診察、必要に応じて採血やレントゲン検査を受けたりして、検査が必要か判断してもらってください。コロナが疑われる場合は私たち診療所の医師が検査センターに予約をして、患者さんに検査を受けに行っていただくという流れになります。
患者さんとしては面倒かもしれませんが、このトリアージの診察にはかなり時間がかかります。だれもかれもが検査センターに押し寄せてしまったら対応しきれなくなってしまいますし、検査数に限界があるPCR検査が実際必要な人に回らなくなってしまう可能性も出てきます。
ご協力をお願いいたします。

実際今は、かなり皆さんが努力してくれているおかげで、コロナもそれ以外の風邪も非常に少なく、体調不良でいらっしゃる人の半分近くは、体調不安のご相談になっています。熱がいつもより高い、息苦しい気がする、のどに違和感があるなど一見風邪のような症状でも、実は不安からくる心身症だったりします。しっかり見極めようと思いますので、遠慮なくこちらにお電話ください。

 

今年に入ってから3月までの死亡数少なめです。

昨日、厚労省から3月分の人口動態総覧が出ました。
昨年度と比べて、死亡数は1月が1万人減少、2月が2000人減少、3月は170人程度の減少です。速報なので、死因別にはなっていないのですが、1,2月は例年に比べインフルエンザが非常に少なく、おそらく感染症全体が減っていて、それに関連する肺炎などの死亡が少ないのかなと思います。
3月には、減少の割合が減ってきてはいます。死亡数自体は2月とあまり変わっていません。これをどう解釈するか。よしば診療所だけの統計ですが、インフルエンザ患者さん今年3月は0名でしたが、昨年も3名のみで、その前5年の平均80.8名に比べたらずばぬけて少なかったです。なので3月も隠れコロナ死亡者が大勢いたという感じはしないです。
そのころはちゃんとまだ少なかったんですね~。ほっとするとともに、これからの戦いが長く続くのだなあと覚悟した次第です。

非常事態宣言も解除され、これからの動向に気を付けながら少しずつ緩めて生活をしていきたいと思いますが、私が一番腑に落ちて参考にしたいのが京都大学の獣医さんである宮沢孝幸先生の意見です。YouTubeやTwitter、Facebook、関西中心にラジオやテレビでもコメントしてくれている方です。よかったら検索してみてください。
結局、どこがウイルスに触れたとしても、最終的に目、鼻、口から入ってこなければ感染しないんです。直接のしぶきを浴びないこと、手を顔にもっていかないことを徹底的に心がけていきましょう。
感染経路別に考えてみると。。。
メインである飛沫感染、人と接するときには基本的にマスク、自分と相手がダブルでやっていれば、大きなしぶきはお互いのマスクの内側でキャッチできます。どうしてもマスクを外さなければならないのは食事時です。この時はできるだけ向かい合わない、小声でしかしゃべらないを心がけます。
微小な飛沫感染であるエアロゾル感染については、換気で空気の動きを作ってあげれば拡散してしまうのでさほど心配はありません。
接触感染も気にはなりますが、ゼロにまでしなくてもウイルスが感染を成立させることは困難とのことですので、15秒ほどの簡単な手洗いや濡れたハンカチで拭ったりでもかなり有効とのことです。
煩わしいですが、これらを習慣づければおおむね大丈夫です。

前も書きましたが、問題はガチの接触スポーツですね。バスケ、ラグビー、柔道、プロレス、相撲など。検温などで体調をみてというくらいしか予防策はないですよね。いい予防接種が出来上がらない限り、プレーヤーは危険にさらされてしまいます。ワクチンについては全世界で120くらいの開発チームが動いているともいわれますので、期待しています!!

6月学校が再開になりそうです。

今の流れで行くと、6月から学校が再開になりそうですね。うちの息子も高校一年なので、やっと様々な学校生活、人間関係がスタートできると嬉しく感じる一方、感染の可能性がぐんと増えるので心配もしています。

学校内では、体育、実習、部活などはどうするのか、教室内の机の間隔、時差登校などなど、学校の先生たちは様々シミュレーションしていることと思います。若年者は無症候性感染の可能性が高くなるので、家族に体調不良の人がいたら、本人が元気でも感染を広げないためには登園、登校を遠慮するくらいの、厳しめな線引きが必要と思います。学校内で過ごす間、若者である生徒はできるだけ様々な経験をしてほしいと思いますが、特にご年配の先生方は生徒と距離を取るようにし、休み時間には毎回しっかり手洗いをして自分の身を守っていただきたいです。
これまでも学童、保育園は休まずやってくれていますが、クラスター発生の報道はとても少ないですね。赤ちゃんなんてマスクしないでしょうし、隣り合ってギャンギャン泣くこともあると思うのですが、どんな工夫をしているのか知りたいです。

実は、私が心配しているのは、校内でのことより公共交通での通学です。今電車などを利用しているお勤めの人たちは、帰りにちょっと一杯もないですし、車内で喋ることはほとんどないと思います。そのおかげで電車内でのクラスターは発生していないのだろうと思っていますが、学生がこれに混じってくるとどうでしょうか?数名で話をして盛り上がってついつい声が大きくなることもあるのではないでしょうか?普段ならわたしもかつてははしゃいでいた青春時代なのですから、少々うるさくても注意するほどのことではないと思っています。ですがこのご時世、本当にかわいそうなのですが、乗り物内はいわゆる3密になりやすい場なので、マスクは絶対外さず、できるだけ静かに乗車してください!と釘を刺しておきたいのが、母親でもある私の気持ちです。
診療所のブログを読む学生はあんまりいないと思いますが、ぜひそのことは高校生、大学生の皆さんに、考えておいてもらいたいと思います。

濃厚接触者アラートアプリ、早く欲しいです。

コロナ感染者の数、一旦ピークを超えだいぶ落ち着いてきましたね。年が明けてから、実は今が一番ホッとしている私です。
1、2月はまだ感染者数の数は少なかったですが、検査してないからみつかっていないだけなんじゃないかと疑っていたので、不安で悶々としていました。3月いよいよ足どりが追えない患者さんの割合が増えてきて、下旬は焦り、無力感に苛まれていました。早いうちから検査やクラスターを追うシステムができている韓国が心底羨ましかったです。
そして約2ヶ月、みんなでそれぞれ我慢しましたよね!!
医療従事者としては、地区の検査体制も整いつつありますし、今は接触歴がある人はほとんどいないので風邪症状で受診される方でさえ、ごくわずかです。こんなわけでやっと少し気持ちにゆとり出てきたといったところです。

これから、緊急事態宣言が解除され少しずつ経済活動が戻っていくにあたり、絶対にまた増えてくると思いますので、第二波に対して気持ちを作っておきます!!

昨夜のNHKの番組で、スマホアプリで自分が感染者と一定時間以上近くにいたら、濃厚接触者ですよとアラートが届くというものが開発できたとやっていました。ご覧になった方も多いのではないかと思います。これはBluetoothで接近した人を捉え、個人を特定しない(いつどこで誰からうつったかはわからない)形で提供され、プライバシーは極力保たれることになるそうです。これが提供されることになったら、自分も絶対入れておきたいアプリだと思いました。
この先うまくいけば徐々に外出規制が緩和され、出かければ必ず見ず知らずの人ともそれなりの時間、近接して過ごすことになりますよね。その外出が怪しかったのかどうか、しばらくしたらアラートが届くようなシステムがあったらどうでしょう。アラートが来れば、自ら自己隔離を開始し、体調管理を徹底します。このステップができてこそこのアプリの価値があります!
私自身も、先々電車に乗って東京に行き、学会に参加したり、美術館、お芝居、買い物を楽しんだり、食事したり出来るようになるかしら、、、、。もしアラートがきたら診療所には降りて行かず、自宅に電子カルテをつなぎ、テレビ電話を介して患者さんとやり取りをし診療に当たるのもアリかと思います。外出時に元気だった人が症状を出して診断されるまでは一週間くらいかかると思うので、接触からアラートが来るまでのタイムラグを考えたら、3日くらい体調を見てなんでもなければOKかな。体調が悪くなった時にはコロナ検査を受けることになりますね。は〜、想像(妄想)すると、診療などやはりかなりやっかいなことではありそうですね。自分自身は外出自粛を解くのはみなさんの中で一番最後にしよう。
逆に医者としてのメリットとしては、風邪患者さんからもアラートが出ているのでと言われれば、コロナ検査を行うかどうか判断する指標の一つとして使えると思います。
このアプリは、できるだけ多くの人が入れてこそ、一人一人がアラートをうまく活用してこそ!生きてくるものなので、ぜひ周りの方には勧めたいと思います。

各都道府県から、自粛緩和の条件が続々出ています。

自粛期間延長が決まり、感染者の少ない県を中心に自粛緩和の条件を出してきています。埼玉県は、東京に隣接しておりまだまだ南東部の患者さんが多いため、なかなか活動再開は難しいのかもしれませんが、他県の状況を参考にして基準を考えていただけるといいと思います。

医師会の方でも、このあたりは南埼玉郡と北葛飾郡合同で、検査外来をスタートさせる計画があり、本日手あげした施設を対象に講習会が行われる予定です。それなりに人が集まりそうなので、換気やマスク、手指消毒など感染には気をつけないとですね。
こちらがうまく運用できるといいなと思っています。詳細がわかったらまたこちらにあげますね。

マスクの再利用について

4月22日の投稿で、一週間外気に吊るしておけば、洗わずとも再使用OKとお書きしましたが、香港からの論文で、22度の環境下でサージカルマスクの表面に一週間後でも感染力を持つウイルスが検出されたと言うのがありました! なので、その投稿を撤回させていただきます。

使える情報ありがとうと言ってもらえたこともあったので、本当に申し訳ないです。

紙の上でなぜ1日でいなくなるのになぜマスクでは残るのかとか、感染力を持つウイルスの定義がよくわからないのですが、また時間があるときに原文を探して、今日のブログを改訂できたらと思っています。

どうしても替えのマスクがない場合、石鹸水で優しく洗ったり、お持ちの場合はアルコールを吹きかけたりの方が良さそうです。ただ手を加えるとマスクの繊維を変性させ効果が落ちるとも言われているので、これからの時期は7日ローテーションでも間違いはないとは思っています。コロナウイルスは熱に弱いですので。